2018
28
Feb

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神木・巨木巡礼2 タイ・アユタヤ ワット・マハタートの菩提樹

神秘的な巨樹と出会うと、しばらく立ちすくんでしまいますよね。

 

今では巨樹もパワースポットとなって、賑やかな場所もあるかもしれませんが、できれば一人静かに樹との対話の時間を持ちたいところです。

そんな、私が出会った対話をしたくなる巨樹を紹介したいと思います。

 

①タイ アユタヤ  <ワット・マハタートの菩提樹と仏頭>

いきなり海外の巨樹ですが、今回の写真は、私が学生時代にタイを旅行した時にスケッチしたものです。

ワット・マハタートはアユタヤ王朝の寺院遺跡で、その中にこの菩提樹はたたずんでいます。観光地としてもとても有名な所です。

 

釈迦がその下で悟りを開いたという菩提樹(インドボダイジュ)。

 

この樹自体は、タイでは日本の桜の木の様にあちこちに生えているので、特に珍しいものではありませんが、このワット・マハタートの菩提樹は、石仏の頭部を根に抱えて成長しています。

 

こうなるまでには、戦争の歴史があります。

タイは1760年代、ビルマ(現ミャンマー)の軍に攻撃を受け、戦争状態に。

そして、ワット・マハタートの寺院や仏像は激しく破壊されることになります。

その当時、仏像の頭部には金箔が貼られていたらしく、ビルマ軍は仏頭のみ切り取り持ち去ったため、その時放置されたものが菩提樹に取り込まれ、今に至っているということです。

ですので、菩提樹と仏頭という有難そうな組み合わせのこの樹の周りには、荒れ果てて廃墟となった寺院遺跡と、頭部のない石仏がずらりと並んでいます。

 

何百年という歴史と沢山の命が一瞬にして消える戦争という行為。

この菩提樹が今何歳かは分かりませんが、仏頭を抱えるように成長した250年という時間を思いながら、スケッチをした記憶があります。

 

もしタイに行く機会がありましたら、アユタヤにも寄ってみてください。

ひっそりとその樹は仏頭と共に存在し、私たちを出迎えてくれます。

 

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